永久の未完成これ完成である(宮沢賢治)

詩人の宮沢賢治の好きな言葉に、「永久の未完成これ完成である」という一節がある。

これは、宮沢賢治が私塾で使用するために執筆した、『農民芸術概論概要』の最後のほうに記された言葉。

“詩人は苦痛をも享楽する
永久の未完成これ完成である”

永遠に辿り着くことはないが、確かに知っている景色に向かって歩き続ける。歩き続けることそのものがすなわち完成なのだという、仏教徒であり、詩人である宮沢賢治らしい意味の込められた言葉だと思う。

昨日、この一節を幾度も頭のなかで唱えながら僕は歩いた。

どんな苦しみでも、その苦しみを否定することなく、丸ごと肯定してくれるような響きだった。

2019.2.6

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