キッチンの電球

最近、キッチンの電球がずっと切れていた。

別にそれほど明るい必要もないので特に気にしてもいなかったが、タンスに電球が余っていたのを思い出し、新しい電球を取り付けようと、身長よりも少し高い位置にある電球に手を伸ばしたとき、思わず手が滑って電球が手元から零れ落ちそうに。

危ない、と反射的にもう一度つかもうとしたものの、結局、床に思いっきり落としてしまった。つんざくような音を立て、冷蔵庫の前に破片が散らばった。

僕はガラスの割れる音が苦手で、しばらくキッチンの前で立ち尽くし、心の平穏がおとずれるのを待った。そして、どうしようかな、と考えた。

ひとまず箒で一箇所に集めよう。

細かい破片から大型の破片、中身の電気がつく部分まで一同が冷蔵庫前に集合。それから指で拾える破片は拾い、次にちりとりで片付けようと思ったが、ちりとりが見つからない。

どうしよう。またぼんやりと考えた。

そうだ。

部屋の隅にあった使用済みの段ボールの端の表面を破り、鋭利にしたあと、両サイドを折り曲げてちりとりのような形にした。

段ボール製のちりとりに箒で破片を掃き入れ、残った部分をガムテープで貼り付けるようにして取り、最後に掃除機をかけて一件落着。

ふうと一息。それからトイレに入ろうと電気をつけたら、トイレの電球も切れた。

2019.5.13

0