夕立のあとに吹く風

夕立のあとに吹く風

ゲリラ豪雨という言葉がよく言われるようになったのは、十年ちょっと前くらいからだと思う。

僕が東京に出てきたのもちょうどその辺りで、東京は夏に妙な豪雨が頻発するな、と思っていた。

夏に降る突然の大雨と言えば夕立。歌川広重の絵にもある、夏の風物詩。

ゲリラ豪雨と夕立とは違う。専門用語としてどうかというのとは別に、これは僕の個人的な感覚として思う。

どこが違うかと言うと、抽象的な表現を許してもらえるなら、ゲリラ豪雨のほうが攻撃的に感じる。

原因としてヒートアイランドがあるという話もあるし、ちょっと不自然さを帯びた豪雨なのだと思う。

あとは、風も違う。

夕立が降ったあとは、ひゅうっと心地よい涼しい風が吹く。

僕は子供の頃から夕立が好きで、特にこの降りやんだあとの風が好きだった。

とは言え、正確な境界線というのは分からないので、攻撃性がなく、降りやんだあとに涼しい風が吹いたものを、個人的に「夕立」と呼んでいる。

2020.10.6

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